Allelujah
「失って初めて大切さがわかる」というのは本当なのか、について。健康を語るとき(など)に盛んに使われるその手の言い草だけど、僕はひじょうに疑問を持っていて、別に疑問を持つぐらいなら健全だとしてもどっちかというと「うさん臭い」とすら思っている。もうそういうことを口にする人間はあんまり信用しないようにしたいとすら思ったり。 というのは言い過ぎだとしても、僕の信条は「歓びは歓び自体に依拠する」というもので、それはその背景にある苦難とか悲しみとかはどうでもいいとかいうことじゃなくて、いかに乗り越えてきたものが<今>に重要な役目を果たしていたとしても、結局歓びを噛み締めるには歓びの中にいる必要があるということで。 健康も然り。病に倒れて健康の大切さを味わうのは勝手だけど、「活きるからだに嬉しくなる」というのは本当にからだが元気なときにしかありえません。 どっちにしろ、「あぁ、あの頃は良かったな」なんて感傷的になるのは貧しいよなぁと思う。「感傷的」と「穏やか」って全然違うんだから! だいたい、平穏無事な健康のどこが素晴らしいんだと。今動いている中で「楽だ」とか「心地いい」とか感じなかったら、そんな「健康」要らないよと。失ったものの大切さを味わうなんて、<今>以外に想像力を伸ばすなんて、どんだけ豊かな感性だよと。 牛乳を混ぜたリゾット、おいしかった。でもコンソメが薄すぎてちびっと失敗。もっとおいしくご飯を炊けるようになりたい。