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しだいに暑くなってきて、それまでの間しばらくは、暑くもなく寒くもなく、比較的過ごしやすい気候が続いていたのだと気づく。寒かった記憶はずぅぅっと昔のもので、今思い出せるギリギリの感覚は、念の為に羽織った上着が暑くて邪魔くさい、というものだ。寒くはない。たとえ極寒の中裸体ひとつで佇もうが、決して寒くはない。少しも寒くな(ry 奇妙なことに、去年の暑かった記憶は十分に残っているようで、そういう意味では、わたしの感覚はわたしが順繰りに日付を遡るよりも早く、今と何かを結びつけてみせる。 それに対し、感覚は断絶を旨とするのか持続を旨とするのか、忘れやすいのか執念深いのか、と問うてみてもあまり意味はなく、「いやいや両方なのだよ。それがシンクロニシティ(共時性)じゃ」という微妙にずれた様なアドヴァイスは、彼方からの声でもなんでもなく、ただこの文章を引き伸ばすためだけに意識が発火させたアイデアである。 というわけで、アイデアという類の啓示はまずほとんど役に立たず、それに従い失望し、それに従い失望し、という繰り返しは、いつしかダレかをはるか遠くの荒れ地へと運び、そこでカレは失意の中途方に暮れることになるが、もはや帰り道はわからなくなっているし、カレとしては、豊穣な大地を目指し、またそこから別の道を探すしか無い。 さし当たって、おととしの暑さには未だ手が届きそうもないので、気候の脅威はいつも二倍増で済む。ちなみに、過ごしやすさの記憶はいつもどこにもない。 はやく、すごく暑い時は過ぎ去ってください。ちゃんと本読みます。横浜行きます。しばらく会えない方々も、近いうちに会いましょう。こちらからは以上です。